My Journey to be a Jeweler

NY・ロンドン・アントワープ、ジュエリー留学と移住の記録

ハリウッド映画におけるジュエリーの役割:V&A博物館のジュエリー講座レポ②

V&A博物館で行われたジュエリー講座レポの

第二弾をお届けします。

テーマは「ハリウッド映画におけるジュエリー:GLAMOUR」

講師はDr Julie Lobalzo Wright

Warwick大学にて映画とテレビの特別研究員をされています。

 

映画においてジュエリーは”洗練”を象徴しており

重要な演出の一つなのだそう。

ジュエリーが重要な役割を果たす映画を

たくさんご紹介いただいたのですが

そういう目的でジュエリーを登場させていたのかと目から鱗でした。

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名作映画から考えるネックレスの意義とは 

突然ですがここでクイズです。

タイタニック

プリティ・ウーマン

ムーラン・ルージュ

これら3つの超有名名作映画の

共通点はなんだと思いますか?

 

 

正解は…

シタゴコロある男性から

お目当ての女性に

ネックレスが贈られる

という点です。

 

タイタニックでは

ハート・オブ・オーシャンという名の

ブルー・ダイヤモンドがついた

超ゴージャスなネックレスが

親の決めた婚約者であるキャルから

主人公のローズへ贈られます。

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画像出典:https://video.unext.jp/
 

プリティウーマンでは

コールガールのヴィヴィアンが

実業家エドワードによって淑女に変身、

ドレスアップの最後の仕上げは

FREDのハート型のルビー

&ダイヤモンドのネックレス!

(正確にはお店から借りてますが)


Pretty Woman Necklace Scene

 

 ムーラン・ルージュでは

トップダンサーのサティーンを

モノにしたい公爵が

総計134カラットの

超豪華なダイヤモンドネックレス

その名も「サティーン」を贈ります。 


$3 Million! The necklace in Moulin Rouge was so valuable it had its own stunt double!

※ちなみにこちらのサティーン、

わざわざこの映画のために制作されており

映画用のジュエリーでは

もっとも高価(1億円相当)なものだそう! 

 

どうしてこのような場面で

ネックレスが選ばれるのか?

 

それはネックレスは欲望を象徴するのに

最適だからだと思うんです。

  

まずネックレスをつけてあげるという行為が

とにかくセクシー。

 

お相手の背後に回ってぐっと近づき、

腕を回してネックレスを首にかけ、留める。

 

つける側にとっては

まだ手も触れられない相手に

物理的に近づける絶好のチャンス。

まるで相手を支配したかのような感覚。

 

つけられる側からすると

後ろをとられるという緊張。

首輪をつけられるようなある種の屈服。

 

カメラにうつるの二人一緒のアングルは

現在の心境や今後の二人の関係を暗示するのに最適です。

 

一方指輪は想思相愛のハッピーエンド、

信頼や誓いの象徴として登場します。

ネックレスと指輪は非常に対照的。

おもしろいですね〜

ネックレスの映画での効用を現実の恋にも生かしてみては?

本講座を通して私の中に

ネックレスとはエロである

という新しく強い概念が生まれました。笑

ネックレスはつけてあげるという行為含めて

最高の恋愛促進ツール。

恋を進展させる演出として

ネックレスを贈ってみるのもいいかもしれませんね!

 

過去みた名作映画もジュエリーに着目すると

新たな発見があるかもしれませんよ…!