こんにちは、綾野です。
制作報告です＾＾
昨年末に誕生したお子さんのお食い初めに合わせて
ベビースプーンをオーダーいただきました。
"born with a silver spoon in one's mouth.”
銀のスプーンをくわえて
生まれてきた赤ん坊は幸せになれる。
西洋の古い言い伝えが由来の
赤ちゃんの幸運を願う贈り物ベビースプーン。
ストーンはタンザナイト。
12月の誕生石です。
制作過程をご紹介します！
ご提案したデザイン３案
お子様のお名前に
“柊”＝ヒイラギの文字が使われていて
お名前に込められた想いも
とっても素敵でしたので
デザインはヒイラギをモチーフに
３案提案させていただきました。
A：Holly Crown
ヒイラギをデッサンしていたら
形が王冠に見えたのがきっかけ。
家族の宝である赤ちゃんには
王冠が似合うなあって。
シードパールは雪。
お名前にこめた想いそのままに
寒い冬でも力強くそこにいて
雪と遊ぶ心優しい王様を
イメージしてデザインしました。
B：Holly Ribbon
こちらはヒイラギを
キュッと結んだリボンに見立てました。
他人だった二人が結ばれて新しい命が生まれる、
家族が続いていくって
すごいことだなって改めて思って。
リボンのモチーフは
そういう家族の結びつきを表すのにぴったり。
お子様の、そしてパパとママのお祝いでもある
お食い初めに花を添えてくれるはず。
C：Holly Charm
この案、実は
へその緒って扱いに困るよな
という情緒もへったくれもない発想から
出てきたんです。笑
確かにね、母と子の繋がり、
尊いですよ？
でも何も使い道ないし
なんならちょっと見た目が、、、だし
立派な桐箱に入ってて場所をとる上に
捨てづらい
へその緒ってちょっと困るなぁ、と。笑
で、ベビースプーンも
記念品としてだけでなく
もっと実用的にならないかな、と考えたのがこちら。
真ん中に穴を開けることで
ストラップやチェーンを通して
キーホルダーやアクセサリーとして
赤ちゃんが大人になっても使えるようにと
デザインしました。
結果Bが採用に＾＾
つくることも好きですが
自分の考えをまとめて提案することも
大好きな作業です。
ヴィンテージスプーンをリメイクする
今回オーダーを受けて
スプーン本体をどうしようか迷ったんです。
前職のおまけ屋さん時代に
新潟は燕市の工場と組んで
某食品に合うスプーンを
開発したことがあったんですね。
当時はお金とスケジュールと
得意先の意向を司る（笑）
一介のプロデューサーでしたので
具体的なデザインは
プロダクトデザイナーが頑張ってくれたのですが
スプーンってめちゃめちゃ奥が深いんですよ。
角度や厚さがちょっと変わっただけで
口当たりが全然違うんです。
良いスプーンとは舞台上の黒子のように
口の中で存在しないように振る舞えるもの
なのだとその時知りました。
彼女がなんども紙で試作を作っては
形状を検証しているのを見ていたので
技術的に作れないこともないけれど
半端に手を出す領域ではない
という認識があって。
とはいえ
頼まれたら絶対断らない
という銀座の師匠の教えもあるので
どうしようかなーと考えていたところ
あるやないか
自分で下手なの作らんでも
可愛いスプーンが
ヴィンテージマーケットにいっぱい！
ということでオーナーさんに
ヴィンテージのスプーンを
リメイクすることをご提案し
形状をご相談しながら買い付け。
手に収まるチビサイズが可愛いのですよ〜
きちんとホールマーク入り！
イギリスにいることを生かした
ステキなスプーンができました＾＾
大好きな人たちのお祝い事に
こういう形で関わらせていただくことができて
本当にしあわせ。
（作るたびにこれ言ってる気がするw）
どうかシュウくんとママを
守ってくれますように。
