My Journey to be a Jeweler

NY・ロンドン・アントワープ、ジュエリー留学と移住の記録

人生のリセットボタンを押した先にあるもの:アラサー女子にとっての留学の意味

こんにちは、綾野です。

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日本に戻ってきて

もうすぐ2ヶ月が経とうとしています。

 

NYに関する記事も書ききったところで

セブ3ヶ月、ニューヨーク7ヶ月、

合計10ヶ月の留学が私に何をもたらしたか

総まとめ的なものを残しておきたいと思います。

 

昭和と平成のあいだ 悩めるアラサーたち

先日友人の結婚式にて

高校の同級生たちに再会し

同世代アラサー女子の近況を耳にしました。

 

妙齢どまんなかの私たち。

高校生の頃に決めた方向性で

精一杯走ってきてはみたけれど

これから先同じ道を歩き続けることに

疑問を感じる人も少なくないようです。

 

私たちが進路を決めた高校〜大学生の頃は、

mixifacebookが出てきた頃。

 

「つながる」ことがメインで

「発信」という機能はまだ目立っておらず

インターネットの影響で

ここまで個人が強くなる未来がくるなんて

ほとんどが気づいていなかった。

 

大きい企業に入ることが安泰だと信じて疑わず

「文系か?理系か?」

「どの業界、どの会社に入りたいか?」

という選択肢を選ぶことが

人生を選ぶことだと思っていました。

 

そしていざ社会に出てみれば、

勉強のように頑張ればそのぶん結果が出るなんて

シンプルなものではなく

理不尽・不条理も多々あって。 

 

それでも持ち前の真面目さと負けず嫌いで

いろんなことを飲み込みながら

結果を出してはきたけれど

 

ここにきて平成生まれの後輩たちが

身軽にポンポンっと

新しいステージに進んでいく。

 

「なんでせっかく入った

こんないい企業を辞めるんだ」と

おじさまたちははてなマーク。

 

間に挟まれた私たちは

昭和の大組織で安泰コースと

平成の己のスキルで生きる実力コース、

どちらを選ぶのか岐路にたたされています。

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おいおい青春時代に頑張って勉強して

いい大学・企業に入ったのに

それが安泰ではない時代がきたなんてきいてないよ、

と愚痴りたくなる気もするけれど笑

 

そうやって立ち止まっている間に

突き進んでいっている人との差は

どんどん開いていくような気がして焦りを感じる。

 

今の段階ではまだまだ昭和スタイルが

強いようにも思える。

ただ人生100年時代に果たして逃げ切れるのか?

 

 

答えは今は誰にもわからないけれど

私は結構危ない気がしていて、

でも今すぐ平成コースにシフトするという

勇気も持てず、結果

昭和コースにも戻れるし平成コースにスイッチもできる

一旦保留の留学という選択をしたのですが

今思えばこの留学は私にとって

人生のリセットボタンとなりました。

 

なぜ留学がリセットボタンなのか 

留学前は留学=リセットボタン

という発想はありませんでした。 

 

しかし終わってみて振り返ると

留学したおかげで

しがらみを全消しして

フラットになることができた

と感じます。

 

幼い時に勉強ができてしまった人ほど無意識に

『ひとに褒められること』を重視してしまって

『自分がやっていて楽しいこと』をないがしろ

にしてしまいがちです。

 

褒められること

=やっていて楽しいことと

混同してしまったりして、結果、

 

『親が喜ぶ』

『友達へのメンツ』

『世間的にそれがよいとされている』

 

そういった周囲の声で

人生が組み立てられていってしまいます。

 

そうして積み上げた

頑張っている無理めの自分を

自分自身が裏切れなくなっていき

気がつけば本来の自分とかけ離れたところにきてしまう。

私のこれまでの生き方は

そういう部分があったように思います。

 

でも人生で大事なことは

周囲の声じゃないんです。

 

遠い国に行けば

今までの自分のことを知っている人は誰もいない。

そうすると余計なノイズが聞こえなくなって

自分の心の声が

はっきりきこえてきました。

 

現地の言葉(英語)ができないことで

今までの生活水準が、とかいったような

変なプライドも無くなりました。

 

そんなある意味ひとりぼっちの環境で

今まで自分に周りにいなかった価値観の人に刺激されながら

『本当にしたいことは何か』を

改めて自分に問うことができ

あーーーー人生のできる限りの時間

これをやっていたい!!

と思えるものを見つけました。

 

リセットししがらみを消したからこそ、

自分の本当にしたいことに気づけたのです。 

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留学前の人生も無駄にはならない

リセットボタンといっても

ゲームのように

今まで積み重ねたきたことが

全てなくなるわけではありません。

 

全く新しい場所で新しいことをしても

今まで努力して

身につけたスキルは

やっぱり自分を

助けてくれる

(前職で身につけた交渉術で

 石をねぎったりとか笑)

 

違う場所で出会ったけれど

今の私を応援してくれる

友達だっています。

 

留学前は友達と食事するなら

おしゃれな場所か美味しい場所、

服を買うならココ、

靴を買うならココ!と

勝手にラインを作っていました。

 

 

でも留学をして、

本当に自分がしたいことを見つけてから、

友達に『激安居酒屋がいい!

お金ないから!』ということも

いつも同じ服を着ていること

なんとも思わなくなったのです。

食大国日本、激安居酒屋で十分うまい(笑)

友達といられれば

場所は関係ないですね☺️

 

ちゃんと生きてきた人こそ

人様のご厚意に甘えるのが

苦手だと思いますが

 

しばらくはかましく生きて

いつかどこかで何かに返せれば

と思っています。

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同じ富士山も

自分が変わると違ってみえるなぁ。

 

なんか違うかも、に正直になってみて

自分のそんな体験があったから

能力も魅力もあるのに

足踏みしている人を見ていると

ちょっと歯がゆく思ってしまう。

 

今までの人生を続けることを

選択することも偉大。

もちろんそうなんですけど、

 

なんか違うかも、と感じたら

留学と言わずとも

一人旅でも、一人呑みでも、

ちょっとした時間でもいいから

ひとりになって

周囲の声をシャットアウトして

自分の心の声をきいてみてほしい。

 

そして今すぐ変わらなくてもいいから

自分の心がしたいと言っていることを

なかったことにしてしまわないで

頭の片隅に、

居場所を作ってあげてほしい。

時がきたら、きっと叶えられるから。

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ニューヨークは青春の街 

いま左ききのエレン』という漫画に

どハマりしているのですが 

ニューヨークが舞台となるエピソードがあります。

 

アーティストである主人公がニューヨークからの帰り際に

ニューヨークでの時間はまるでフィクションだったよ

あいつらがいたから、なんでもできる気がした

といったことに対して

ニューヨークで成功している女性が

誰の人生にもそんな時間があっていい。

ニューヨークはそれを許してくれる。

だからみんな好きなのよ。

青春の街だから。。。

と応えるのですがなんかもうそのセリフが

ニューヨークという街をぴたりといいあてています。

 

才能があってもなくても、夢を目指せる街。

本当に楽しかった。

 

自分がジュエリーで食べていけるか

まだまだわからないけれど

ニューヨークのおかげで

夢をみてるみたいな人生を

しばらく送れる気がします。

ありがとう、また訪れる日を楽しみに!

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さぁ、ロンドンでは一体どんな私が待っているのでしょうか。

今からとても楽しみです。