My Journey to be a Jeweler

NY・ロンドン・アントワープ、ジュエリー留学と移住の記録

七宝の達人に学んで七宝愛を再確認@愛媛

こんにちは、綾野です。

 

このブログを読み続けて下さっている方は、

思い出していただけますでしょうか、

NY時代に私がエナメル

色んな意味でハマっていた(笑)ことを!

 

そのリベンジもかねて(?)

この3日間、愛媛にて

がっつり習ってまいりました!!

 

われわれ世代ではエナメルって

ツルツルした加工(靴なんかで多い)のイメージが強くて

あんまり高級な印象がないのですか、

本来のエナメルは日本では七宝とよばれ
金工の表面技法の一種であり

立派な伝統工芸なのです。

 

七宝の語源は、日本でお宝とされた

金、銀、瑠璃(るり)、玻璃(はり)、

硨磲(しゃこ)、珊瑚(さんご)、瑪瑙(めのう)」を

表現できる技だから、とのこと。(諸説あり)

 

名前に負けず本当にすごい七宝は

宝石をはめたかのように美しいのです。

 

今回教えて下さったのは

藝大の工芸出身で、

世界的に有名な七宝作家の飯尾京子先生。

http://www.kyokoiio.com/

 

先生のすごい作品たちをご紹介!

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これ、水彩画じゃないですよ笑

私が一色ベタッとするのにも

手こずっていたエナメルで全部描いてるんです!

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すごすぎるやろー

 

先生の足元のさらに地面の奥深くにも及びませんが

色々教えていただいて、

NY時代の失敗の理由もわかって

かなり有意義な3日間でした、、、!

 

 

ということで有線七宝のつくりかたをご紹介!

 

事前準備として土台をつくって持参します。

私はワックスから

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キャストしましたが

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このやり方ですと金属に気泡がはいって

七宝を焼くときに影響が出ちゃうから

あまりよろしくないそう。

地金から作るのがベストとのこと。

 

先生のこちらの作品たちは

土台は鍛金で作られてます。

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一枚の銅板をひたすらたたいて

この形にするとは…半端ない!💦

さすがすぎます。

 

ここから先生の工房にて。

自宅隣接の工房。いいなぁ〜

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まず裏側に色を載せます。

これをしておくと、表が割れづらくなります。

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次に銀線で枠をつくり、焼き付けます。f:id:sinkypooh:20171017222644j:image

何ができるかなー🎵

 

次に色を入れます

釉薬たくさん!嬉しい🎵

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一回目を焼く前

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焼いた後!

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これをもう一回!

焼き上がりがこちら。

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これで完成ではありません。

表面を磨いてつるつるにします。

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砥石や炭などあらゆるもので何度も磨いてピカピカに、、、

 

仕上がったのがこちら!

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スノードームの完成です❤️

 

それにしても学べば学ぶほど、

こうしたい、ああしたいがでてくる七宝。。。

小悪魔やなぁ笑

 

 

合間で花びらも作りました⭐︎

かわいくできたっ

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これはまだパーツ状態なので

何を作ろうかワクワク中〜!

 

教えていただいてる合間に

世界のエナメル事情など

いろいろお話しいただき、

イギリスに行くのがまた楽しみになりました。

 

今回はいま通っている銀座の工房で知り合った

ジュエリーデザイナーの女性に

連れて行っていただいたのです! 

 

『〇〇を通じて、世界とつながる。』

 

って結構使い回された言葉で

きいてもピンときていませんでしたが今は

 

『ジュエリーを通じて世界とつながる。』

 

という実感がすごくあります。

 

ジュエリーという共通言語のおかげで、

普通に生きていたらつながらなかったであろう人々と、

出逢い、関係性を築いていく。

その過程で新たな自分にも出逢う。

 

一つの道を極めようとすることは

自分や世界とつながることなんだ、と

気づいた旅でした。