My Journey to be a Jeweler

NY・ロンドン・アントワープ、ジュエリー留学と移住の記録

「アートを学ぶ」と「英語を学ぶ」は同じ【テート・モダン】自分とは違うコトバが世界への理解を深める

こんにちは、綾野です。

 

今日は先日訪問した

世界最大級の近現代美術館

テート・モダンのご紹介です。

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 https://www.tate.org.uk/visit/tate-modern

 

一般的なニッポン女子と違わず私も

現代アートってようわからんな?

というタイプだったんです。

駅前の謎の像とか

税金ムダ遣いすんなよ!って思ってた笑

 

でも最近少しづつではありますが

現代アートの中に共感できるものが増えてきて

「アートを学ぶ」と「英語を学ぶ」は同じこと

なんだなって思うようになりました。

まずはそんな話をしてから

美術館のレポをお届けします^^

 

アートはコトバ アーティストたちの主張 

ニューヨークに来たての頃は

かっこよさげという理由で現代アート美術館にきてみても

わけわからんな〜という感想しか抱けない状態でした。

 

でもFITのジュエリーの助教授に

ジュエリーをデザインしようとしたら結局

誰かが作ったジュエリーの真似になる

そうではなくて

世界でたったひとつの

自分の心を表現しなさい

と教えてもらい

 

なるほど、アートって言葉のひとつなんだな

私はたまたま日本語の文章で

自分の気持ちを表現する方法ばかり

使ってきたけれど

ビジュアルという言葉を使うのがアーティストで

アートは彼らからのメッセージなんだな

ということに気づいてから

現代アートが少し身近に

感じられるようになりました。

 

アートが言葉だととらえると

そのメッセージを理解するためには

文法や単語といったお作法をまずは学ばないといけない

ということもわかるし

 

たとえ意味がわかったとしても

共感できるかどうかは別の問題

ということも腹落ちします。

 

自分と違う言葉を話す人は

自分とは全く違う角度から世界を見ています。

 

つまり自分が知らない言葉を学ぶことで

自分が持っていなかった視点を

得ることができるのです。

 

違う視点からものごとを見れば

自分自身、人間という生き物、

そしてこの世界そのものに対して

新しい発見をもたらします。

 

私にとっては現代アートを学ぶのも、

英語を学ぶのも同じこと、

自分と人間とこの世界への理解を

促進させるための手段なんです。

 

いやいや言葉で表現すればいいじゃん、と思いますか?

言葉への造詣が深い方は特に

いやいや、言いたいことがあるなら

アートなんて抽象的なものでなく

言葉で具体的に書けばいいじゃん!

と思われるかもしれません。

 

でも私は、あることを表現するのに

言葉以外の方法を用いる方が

より効果的に人に伝えることができる

場合もあると思うんです。

 

それに気づいたのはこの絵を見たとき。

 

www.instagram.com

 

私、日本のブリジストン美術館でこの絵を見るまで

「なんで写真が発明されたのに

今だに絵を描く人がいるんだろう」

と思っていたんです。

 

でもこの絵はどんな写真より、

夕焼け独特のあのぼやーっとした空気を

写し出していた。

 

夕焼けの美しさを伝えるのに

絵が写真をこえることがあるんだ

と知ってから

 

「戦争反対」

という言葉より

何人もの屍が積み重なった一枚の絵の方が

戦争の悲惨さを伝えるし

 

「生きてたらいいことあるよ」

と言われるより

キラキラと美しく輝くジュエリーが

生の素晴らしさを教えてくれることもある

ということがわかりました。

 

真理的なことほどシンプルで

言葉にするとなんだか嘘くさい。

アートにすることで

本来伝えたいことを

より正確に伝えることができる。

 

ツイッターなんかで

ピリピリしたやり取りをみると

言葉の限界を感じるというか

言葉の時代だからこそ

言葉以外の選択肢が

効果を発揮しやすいタイミング

なんじゃないかなと思います。

 

入る前から楽しいパフォーマンス^^

と語り倒したところで

テート・モダンのご紹介に戻ります!

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入り口に入る前に

なんとも素敵なパフォーマンスが!

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おじさんが一生懸命

シャボン玉飛ばしてくれましたw

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こういうのいいですよね。

ハッピーになれる!

 

東日本大震災をテーマにした作品も

私が気になった作品をご紹介します。

アーティストたちの訴えが聞こえてきそう!

力強い!

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現代アート作家のうち女性は5%しかいないのに

描かれるヌードの85%は女性という問題提起。

アート界にも性差別はあるのですね。

 

 

東日本大震災原発を通じて

人間と自然の共存をテーマにした映像作品。

これすっごくよかった・・・もう一度見たい。

 

1つの作品に日本の原発に関連する映像が

たくさん詰め込まれていて

いろんなメッセージを感じることができるのですが

 

中でも、津波の元凶である海で

とても美しい日の出を

現地の人が写メを撮っているシーンが印象的だった。

 

自然ってめちゃめちゃ理不尽。 

ひどい目にあわせるかと思えば

とても美しい姿を見せる。

人間はそんな自然の中で生きざるを得ないし

そのためのしなやかさを備えてるんだなぁって

不思議な気持ちになりました。

 

単純に綺麗。

異空間に身を置くことで

違う発想が生まれる。

 

訴えたいことがあれば、アーティストになれる

アートって全然難しくなくて

何か言いたいことがあれば

アーティストの資質があるってことなんですよ。

 

言葉だとためらわれることでも

アートなら思いっきり表現できる。

 

俺の!俺の!

俺の話をきっけぇぇぇぇぇ〜

と歌いたくなる

強い思いがある人は

アートにチャレンジしてみるのもいいかも!

 

まずは

彼らは何を言いたいんだろう?

どんな想いを表現したくてこれを書いたんだろう?と

誰かのエッセイやブログを読むように

アートに心を傾けてみるのはいかがでしょうか。