My Journey to be a Jeweler

NY・ロンドン・アントワープ、ジュエリー留学と移住の記録

1960-70年代ジュエリー展@アントワープ・ダイヤモンド博物館

こんにちは、綾野です。

ベルギー・アントワープ

ダイヤモンド博物館DIVAにて行われている

素敵なジュエリー企画展に行ってきたので

久々のブログ更新です🌟

 

The Jeweller's Art - Revolutionary jewellery from the 1960 - 1970

f:id:sinkypooh:20201216052113j:plain

約60年前の1960年代は

Swinging-Sixties(スウィンギン・シックスティーズ)

と呼ばれるビートルズやツイギーなどの

ロンドン発ユースカルチャーが一世を風靡した

自由でエネルギッシュな時代。

 

この時代にジュエリーは工芸から

身につけられるアートへと変貌をとげます。

 

時代の空気に触発されて生み出された

パワフルなジュエリーたちをお楽しみあれ💕 

f:id:sinkypooh:20201216054222j:plain

Barbara Anton 1968

 

ジュエラーはクラフトマンからアーティストへ

60〜70年代のジュエリー界は

当時のカルチャーやアートに影響を受け

これまでになかった革新的なスタイルを生み出しました。

 

鉱物や隕石などの大胆な石使いと

金属のラフなテクスチャーで

まるで自然からそのままとれたかのような

ナチュラルかつエネルギッシュな雰囲気が特徴です。

花や動物などの具体的なモチーフではなく

抽象的な概念をデザインに落とし込んだことも

画期的なことでした。

 

この時期に自身でデザインから制作までを手がける

アトリエジュエラーが多数排出され

競い合うように素晴らしい作品たちが作られていきました。

 

Andrew Grima

この時代を代表するジュエラー

アンドリュー・グリマ氏は元エンジニア。

義父の死をきっかけに

30歳でジュエリービジネスを継ぐことになった

異色の経歴の持ち主です。

f:id:sinkypooh:20201216055753j:image

Andrew Grima 1969

この時代を象徴するかのような作品。

ウォーターメロントルマリン

鉱物の形状を生かしたブローチ。

ラフでありながら規則性を持ったゴールド使いと

直線的なダイヤモンドのラインも効いています。

 

f:id:sinkypooh:20201216055827j:image

Andrew Grima 1965

 

f:id:sinkypooh:20201216055832j:plain

Andrew Grima 1972

 

f:id:sinkypooh:20201216060030j:plain

Andrew Grima 1973

 

異色の経歴ならでは?の斬新な発想と

元エンジニアならでは?の緻密なアプローチ。

今回の展示Grima作品の点数がとても多かったです。

それだけ重要なジュエラーなのですね。

f:id:sinkypooh:20201216152519j:plain

 

本来ならはグリマの並びで

Arthur King

Gilbert Albert

あたりが有名どころで展示もされていたのですが

写真一枚も撮ってなかったw

俺の好みの偏りよww

 

Jean Vendome

最近私の中で推しとなりつつある

Jean Vendome様のジュエリーも2点でておりまひた。

f:id:sinkypooh:20201216060108j:plain

アメジストネックレス 1972
トルマリンリング 1970

 

何ならこれ見に行ったと言っても過言ではない。

眼福ぅぅぅぅぅぅぅっ

好きだーーーーー

今日からワシもアヤノ・ヴァンドームって名乗ろかな

(石と生卵が飛んでくるやつ)

f:id:sinkypooh:20201216060103j:image

高さのある骨にダイヤを高さずらして留めたら

動きのある宇宙な感じになるんですな

鋭意参考にさせていただきたく候

トルマリンのリングは

装着すると指に沿うように曲がるんです。

ただの天才ですね!

 

現在パリで展覧会開催中

行きたすぎるやろ

ジャン・ヴァンドーム様に沼の匂いを察知したあなた、

このサイトをチェックだ!!

https://www.beauxarts.com/jean-vendome-lecole-school-of-jewelry-arts/

 

Gerda Flöckinger

気になる女性ジュエラーさんを発見!

オーストリア出身の女性で

イギリスの伝統的なジュエリー業界に

革命を起こしたGerda Flöckinger

f:id:sinkypooh:20201216060558j:image

Gerda Flöckinger  1977

 

抽象的な概念をジュエリーにするという

それまでになかった表現を確立した

彼女の実績については

こちらの記事が詳しいです

Gerda Flöckinger: First Lady of British Jewelry - Ganoksin Jewelry Making Community

この独特のテクスチャーを編み出すにも

苦労があった模様。

ご興味ある方は是非!

 

Pierre Sterlé

このかたも忘れちゃいけません、

イケメンデザイナー ピエール・ステルレ先生。

f:id:sinkypooh:20201216060033j:image

Chaumet 1960

ショーメのためにデザインしたこちらのバードは

いろんなバリエーションがあって

オークションでの高値のつくピースだそう。

すっとした流線のフォルムが

今にも飛び立ちそうで美しかったです。

 

他にも有名どころ色々

この時期のジュエリーの特徴として

ボディスカルプチャ

=身につけられる立体彫刻

も挙げられます。

もともと彫刻家としての教育をベースにもつ

ジュエラーも生まれました。

 

ババっと一挙に行きまっせ

気になるアーティストは名前をググってくれ

f:id:sinkypooh:20201216060233j:image

Gübelin 1960


f:id:sinkypooh:20201216060225j:image

Charles de Temple 1977

 

f:id:sinkypooh:20201216060346j:image

Sven Boltenstern 70年代中盤


f:id:sinkypooh:20201216060351j:image

Dunn 1960


f:id:sinkypooh:20201216060340j:image

Eric de kolb 1970 

 

f:id:sinkypooh:20201216163418j:plain

Elsa Peretti 1979

 

メゾンによるこの時代のスピリットを反映したジュエリー 

当時はグランサンク(パリ五大宝飾店)などの

老舗メゾンも同様のスタイルのジュエリーを作っています。

f:id:sinkypooh:20201216060128j:image

Chaumet 1970

 
f:id:sinkypooh:20201216060024j:image

Chaumet 1970

これ石を付け替えできるみたい、楽しい

 

f:id:sinkypooh:20201216060336j:plain

クラブブローチ Chaumet 1970

ライオンブローチ Mellerio 1970

  

f:id:sinkypooh:20201216060554j:plain

Cartier 1960

タイガーアイでドット絵のような

近未来的な模様 発想がゴイゴイスー

 

あとヴァンクリもゴールドの盛りっとしたやつ

たくさん作っていたのですが

これも写真一切撮ってなかったw

公式サイトでVR観覧もできるので

気になる方は見てくださえ

 

アンディ・ウォーホル

I always visit Bulgari,

because it is the most important museum of contemporary art.

 

という言葉を遺したそうです。

ジュエラーも攻めてええんやで!

 

Space Age 月面着陸と古代文明ブーム

当時世界を賑わせたニュースとして

1969年のアポロ11号月面着陸があります。

f:id:sinkypooh:20201216054444j:plain

この全世界を興奮せたビックニュースから

宇宙にインスパイアされたジュエリー

たくさん作られました。

f:id:sinkypooh:20201216054628j:plain

Roger Lucas 1969

可愛い欲しい…

宝石が浮いて見えるよう支柱を隠した設計もすばら

 

f:id:sinkypooh:20201216054704j:plain

David Thomas 1960

 

f:id:sinkypooh:20201216055726j:image

John Donald 1972

  

月の神秘的な光景は文明の起源への畏怖となり

古代文明をインスピレーションソースとした作品も

好まれるようになりました。

f:id:sinkypooh:20201216060654j:image

Jean Mahie 1970


f:id:sinkypooh:20201216060649j:image

不明

  

シンプルなTシャツ&デニムに

こんなパワフルなジュエリーつけて

颯爽と闊歩してみたいものです。 

 

オラもジュエリーコレクション育ててぇ

ということで展示されていたジュエリー作品を

どどっとご紹介させていただきました。

 

今回の展示はオランダ系アメリカ人ディーラー

Kimberly Klosterman氏の

プライベートコレクションがベースとなっています。

 

DIVA発行フリーペーパーに載っていた 

ジャン・ヴァンドーム様のアメジストネックレスを

ゲットした時のエピソード。豪快!

f:id:sinkypooh:20201216181445j:plain

ビックなジュエリーを着こなす

ファッションも素敵です✨要チェックや!

https://instagram.com/kklostermanjewelry?igshid=184m1ttsc7ft9

 

私もオンリーワンのコンセプトで

プライベートコレクション育てて

世界を巡回する企画展やってみたいものですなぁ

宝くじ買うか…

 

ということで久々ブログを締めたいとおもいます✨

また逢う日まで〜♡

 

ツイッターもチェックしてくれよな!